シルベリーヒル

前回の記事のエイヴべリーから、南西へちょいと車を走らせたところに、ちょこんとあるこの小山。旗を立てれば、お子様ランチについてくる、ライスのようにも見えます。側を走り抜けても、特に気にも留めていなければ、そのまま、まじまじ見ようという気も起こらず、通過してしまいそう。これが、シルベリーヒル(Silbury Hill)です。

建設されたのは、おそらく紀元前2600年あたり。高さ40メートル、ヨーロッパで最も高い、古代の人口塚。道具と言えばシャベルのようなものしか無い時代、長い時間と労力をかけてできあがったであろうシルベリーヒルは、ストーンヘンジ、エイヴベリーと同じく、何故、何のため作られたのかは、謎のままです。古墳という話が一番強いらしいのですが、証拠らしいものは見つかっていません。

案外、この周辺に住んでいた古代の人間達が、「どのくらい高い山が作れるかやってみよう」なんて、特に意味も無く、ただのお遊びで作ったものだったりして・・・そう考えるのも楽しいですが、生きる糧を得るのが大変で、そんなお遊びのために、エネルギーを費やすような事をしていられる時代ではなかったでしょうから、やはり、大切な意味あるものであったのかな。

上の写真の反対側の斜面を、車から振り返ると、黒い羊達が何匹も、斜面で草を食んでいて、黒ゴマを撒き散らしたように見えました。「ああ、やっぱり、お子様ランチのライス。」

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さて、このシルベリーヒルから西へ行く事、10キロ弱のところに、上の写真のマールバラ(Marlborough)という裕福で上品そうな町があります。ここにあるのが、有名なパブリック・スクールで、1843年設立のマールバラ・カレッジ。最近では、ケンブリッジ公爵夫人(ケイト・ミドルトン)の出た学校として、また脚光を浴びていました。

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